【製作事例】3Dプリンターでリモコンのふたを直しました【部品再生】

壊れたリモコンの電池のふた、そのまま使い続けるには不便ですよね?実は、3Dプリンターを使えば、簡単に再生することができるんです。本記事では、3Dプリンターを使ったリモコンのふたの再生方法をご紹介します。この記事を読めばあなたも部品の修理が簡単にできることがわかります。

実際に使用したデザインデータのモデリングの様子(GIF)も公開していますので、同じようにリモコンのふたを再生したい方はぜひ参考にしてください。また、他の部品再生の成功事例も交えながら、3Dプリンターの応用可能性についても詳しく解説しています。

持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献できるエコな修理方法として、3Dプリンターを使った部品再生の魅力をぜひ体験してみてください。

目次

リモコン電池ふた再生のきっかけ

テレビリモコンの電池のふたのツメの部分。材質が薄いプラスチックなので割れてしまうこともあると思います。ある利用者さんのご自宅のテレビリモコンのふたも同じように割れてしまいました。テープ等で止めて使用し続けることも考えられたそうですが、ふと、3Dプリンターを使ってリモコンのふたを再生できないかと考えました。自宅近くで3Dプリンターを利用できる場所を探し、Kyoto Makers Garageを見つけて来店されたのです。

スタッフによるモノづくり相談のご提案

Kyoto Makers Garageでは、「つくりたいものが明確でない」「機材の使い方がわからないがアイデアややりたいことがある」という方に向けた「モノづくり相談」というコンサルティングサービスを提供しています。今回の利用者さんも3Dプリンターの使い方に不安を感じていたため、スタッフと相談しながら3Dモデリングを行い、3Dプリンタでの出力に挑戦することになりました。

今回は「モノづくり相談」30分のメニューでご案内しました。所要時間は、お伺い、ご提案、完成までおおよそ30分の予定です。

リモコンのふたを再生する手順

まず、持ってきてもらったリモコンのふたの寸法を正確に測ります。次に、その寸法を基に3Dモデリングを行い、デザインデータを作成します。このデータを3Dプリンタに入力し、実際に3D出力を行います。

壊れたフタの本体とツメ

リモコンを落としたひょうしにツメの部分が割れてしまったそうです

フタの縦を計測
フタのひっかける部分を計測

リモコンのすべての部分を計測します。小さなツメの大きさまではかります。

こちらが実際に製作した3Dモデリングです。

モノづくり相談のサービスの一部としてスタッフが作成しました。

出力された完成品には「サポート材」と呼ばれる無駄な部分がついているため、ペンチで慎重に取り除きます。もし表面が荒い場合は、ヤスリをかけて滑らかに仕上げます。これでリモコンのふたが見事に再生されました。

3Dプリンタ出力直後のフタ

サポート材がついている状態の、3Dプリンター出力直後の様子

壊れたフタと3Dプリンタで作ったフタ
壊れたフタと3Dプリンタで作ったフタの裏面

表も裏もしっかり再現されています

ふたが装着されたリモコン

しっかり装着できました

他の部品再生の作成事例

ほかにも、部品を再生・修理した事例をいくつか写真つきでご紹介します。

鉄道模型のタイヤ修理

再生した部品の写真

鉄道模型のタイヤ部分が壊れてしまったということでご相談があり、3Dプリンターで作成したものです。右にあるのがもともとあったタイヤで、これをもとにデータを作成し写真中央の白いタイヤを作りました。

3Dプリンターで作ったタイヤをはめ込んで鉄道模型が動いたときに相談者のユーザーさんがとてもうれしそうにされていたのが印象的でした。

車のグローブボックスの取っ手修理

再生した部品の写真

車の助手席前に設けられている収納スペースのことをグローブボックスといいますが、こちらはそのグローブボックスの取っ手部分が壊れてしまったとのことで相談があり、3Dプリンターで作成したものです。

ディーラーさん等に連絡して部品を取り寄せてもらって修理、という方法もありますが、KyotoMakersGarageに相談いただければその場で必要な部分だけを作ることができるので無駄なくスピーディに修理できますね。

廃盤カメラの 中判フィルムリールバージョンアップ

再生した部品の写真

こちらは、フィルムカメラの部品であるフィルムリールを、軸の太さを調整してフィルムを無駄なく使用するためにバージョンアップして3Dプリンターで作り直したものです。元々はガムテープで微調整をされていました。

3Dプリンターを使えば、廃盤になっているものの部品でも作ることができるので、お気にいりのものをずっと使うことができますね。

SDGsと3Dプリンター

持続可能な開発目標(SDGs)は、地球上のすべての人々のためにより良い、持続可能な未来を実現するための指針です。特に「12. つくる責任 つかう責任」において、3Dプリンターは重要な役割を果たします。3Dプリンターを活用することで、必要なものだけを必要なときに作ることができ、廃棄物を大幅に削減することが可能です。

今回のまとめとKyoto Makers Garageのご紹介

今回の製作事例では、3Dプリンターを活用して壊れたリモコンのふたを見事に再生することができました。正確な寸法測定、デザインデータの作成、そして3Dプリンタの活用というプロセスを通じて、部品の修理が簡単にできることを実感していただけたと思います。

Kyoto Makers Garageは、モノづくりに興味があるすべての人々に開かれた場所です。専門的な知識がなくても、スタッフのサポートを受けながらさまざまなプロジェクトに挑戦できます。あなたもぜひ、3Dプリンターやレーザーカッターを使ったモノづくりの魅力を体験してみてください。

アイデアはあるが作り方がわからない人には「モノづくり相談」

すでに作りたいものがある人は「機材のレンタル」

初めて機材を使う人には「安全講習(機材トレーニング)」

また小学生や中学生、高校生に向けてモノづくりマインドを醸成するためのワークショップの企画運営も行っています。気さくなスタッフが精一杯サポートしますので気軽にお問い合わせください。

飛び込みの見学もOKなのでぜひ、一度遊びにきてくださいね!

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【運営・主催】
(株)Monozukuri Venturers Holdings